最終回でアニポケを十数年ぶりに見た感想
本当はブログかどこかに書こうと思ったのですが,はるか昔に使っていたブログ(黒歴史)が知らん間にサービス終了してて使えなくなっていたので,ここに書いておくことにしました。なので本記事はブログと全く同じようなノリで書きました。
2023年3月24日(金)に26年にもわたるサトシとピカチュウの物語を締めくくるアニメ「ポケットモンスターめざせポケモンマスター」の最終回が放送されました。アニメのポケモン(知らん間に「アニポケ」と略されるようになりましたが)はもう何年も前(BWの序盤あたり)からリアタイはおろか全く見なくなってしまっていたものの,「一応最終回だし終わりくらいは見届けるか」といった軽い気持ちでリアタイすることにしました。その内容があまりに良かったのでその時の感情を忘れないように書いておこうと思います。
まず一言。
見事にやられました(主に涙腺が)
「アニポケ」最終回は,まさにそのような古-いにしえ-の出戻り勢を狙い撃ちするかのように周到に創られていた作品だったのです。
まず,冒頭の時点で無印を見ていれば誰でも見覚えのある3人が映し出され,この時点で猛烈な懐かしさと共に目が妙にぼやけて画面が見えづらくなります。そして次の瞬間,カスミが前に出て「それじゃ、ハナダシティこっちだから!」といって別れを告げます。なんだろう,ものすごい既視感。
既視感の理由を考える間もなく,別れを悟ったカスミのコダックが勝手にボールから飛び出し(平常運転),涙を流しながらサトシのピカチュウとお別れのハグをします(異常運転)。
「いやコダック、お前泣くキャラじゃないだろ!あとピカチュウともそこまで絡みがあったわけじゃないだろ!」
と心の中でツッコミを入れつつも目から汗がドバドバと流れ出てきます。
タケシのいつもの年上女性への執着とストッパー役のグレッグルの活躍(そういえばカスミ離脱後はグレッグルが抑止力になってたなぁとか思い出しながら)があった後,「OK」のBGMでタケシと別れ聞き覚えのないナレーションを経てOPへ。
OPも始まりから既視感MAXでスタッフクレジットの文字とアニメの画質のあまりの違いに苦笑しつつも「仲間をふやして次の町へ」で映り込む歴代のレギュラーキャラのエモさにこの時点で
「もうやめて!涙腺のライフはもうゼロよ!」
と言いたくなるくらい目元は大洪水。
家に着くと当然のようにバリヤードが掃除をしており,当然のように鍵が開いている玄関の扉を開くと現れるママン。まるで実家のような安心感。ドードリオ時報,寝坊からのパジャマは邪魔笑。今回はちゃんと着替えて行くんですね。ママンに初代の帽子と同じマークの付いた新しい靴を勧められるも古い靴を敢えて履いて外に出ている時点で思い浮かぶフレーズ
「さいこうのボロボロぐつ」
オーキド博士の研究所に向かおうとして現れたのはケンジとマリル。
「ちょっと待った、10年以上全くアニポケ見てないのに知っているキャラしか出てこないしなんの問題もなく話についていけている自分がいるんだがなんだこれw」
と思いながらも,行方不明になった新人トレーナーくん(ちゃん?)用のヒトカゲを探すために総動員されたサトシのポケモンは(仲間になってたことを)知らないポケモンだらけ笑。でも最後に映った御三家メンバーは知っていて,
フシギダネもベイリーフもマグマラシもまだ進化してないのかよw
と涙ながらも大爆笑。
ヒトカゲを見つけ,助け出した後に現れたのはオーキド・シゲルくん。無印当時から全く変わってない声(当社比)で意味深な問い「チャンピオンになったキミはどれだけポケモンマスターに近づけたのかな?」を投げかけ颯爽と退場。その後に流れる冒険のない日常シーンのダイジェストが逆にあまりにも新鮮すぎる。「学校行かなくていいのかな?」と思いつつ,この世界の義務教育は10歳までという設定(小説より)を思い出す。
ロケット団のアジト(トキワジム?)の食堂で働くロケット団の2人と2匹,トキワの森に生息するポケモン,そしてお決まりのロケット団の口上(BGM含む),どれも全く変わってなくて絶対的な安心感。だが,ピカチュウ以外の手持ちポケモンがいないいつもと違う展開笑。ピンチの中で聞こえる「ピジョットオオオオ」の声。これはまさか…笑
(Aパート終了)
(Bパート開始)
ピジョット…というかピジョン!お前、もしかしてあの時のピジョンなのか?
(オレンジ諸島編で進化してその直後に別れたの忘れてた)
しかもこのピジョット,ガチでオレンジ諸島で別れたぶりの登場らしいじゃないですか…何年ぶりですか一体…懐かしいBGM(曲名知らない)と共に鮮やかにピカチュウを救い出し,これまた懐かしいBGM(曲名知らない)と共にピカチュウの10万ボルトで(いつも通り)飛ばされるロケット団。でもその顔に曇りは全くなくてむしろ清々しいくらいの満面の笑みで星になるのでした。「いい感じ〜」で退場してたし一応円満退場なんですかね笑。そしてガチの最後の最後でピジョットが仲間に戻るという激アツ展開。
泣くなという方が無理でしょコレ…
一難去った後,再び戻る日常で「今日はどこへ?」と聞くも「うーん、わかんない!」と答えて出ていくサトシに何も言わずに笑顔で送り出すママン聖母すぎるだろ好き。あんだけポケモンと過ごしてきたのにいまだにニョロモの背泳ぎ1つでここまでテンション上げられるのすげーよサトシ…
大雨に降られて大木で雨宿りしている間に出した,シゲルの質問への答え。それが「チャンピオンはゴールじゃなく、世界中全部のポケモンと友達になること、それがきっとポケモンマスターってこと(意訳)」。作品内で幾度となく出てきた「ポケモンマスター」という漠然とした単語が初めて(あくまでもサトシ主観ですが)具体化された歴史的な瞬間です。やがて雨は止んで虹がかかり(ホウオウは現れず)新たな決意を胸に駆け出すサトシくんなのでした。
新しい靴に履き替え,桜が咲き誇る1番道路?でロケット団に見守られながら追跡されながら新たな冒険の旅路での分かれ道,進む方角を決めるために枝を投げた瞬間に流れる「タイプ:ワイルド」のイントロ。
「さいこうのボロボロぐつ」を回収するあまりにも完璧すぎる流れ。
EDアニメーションと初代ポケモン図鑑画面にハメ込まれた本編回想の画質が相変わらず違いすぎてて苦笑い。わかってたけどキャスト一覧を見ても全く変わってなくて(故石塚さん以外,その石塚さんまでベトベトンでしっかりとクレジットするという徹底ぶり),
キャストの並びだけでももう泣ける
本編の内容としてはこんなところですが,正直な感想として,ここまで全く問題なく話についていけて,ここまで泣かされてるとは全く思っていませんでした。OPED,登場人物,登場ポケモン,採用BGMのどれをとっても明らかに出戻りのアニメ初期視聴者の涙腺を狙い撃ちしている内容でした。見ていて「ものすごく歓迎されてもてなされている」という印象を受けました。「何年も帰ってない実家に連絡せずにいきなり帰ったらものすごく喜ばれて子供の頃の好物が大量に食卓に並んでいた」ような感覚です。
そして,全シーン見所しかない。上の本編の流れから大体お察しですが,全キャラ全ポケモンの一挙手一投足がいちいちエモい。普段アニメを見る時は適当にゲームをしながら流し見することが多く,今回も思いっきりそのつもりだったのですが,序盤からもう画面から全く目が離せない,気がついたら視界がぼやけてるし,決壊しないように気持ち悪いくらい目を見開いてもドバドバと洪水のように涙が流れてきて顔面はもうぐしゃぐしゃ。こんな体験は初めてです。心の底からこのアニメを初期から見ていて,そしてこの最終回をリアタイできて良かったと思いました。湯山総監督をはじめとするスタッフの皆さん,キャストの皆さん,26年間本当にお疲れ様でした。そして,
本当に素晴らしい最終回をありがとうございました!
サトシたちの物語はこれで一旦一区切りですが,またどこかで会えることを願いつつ,今後のアニポケもたまには見てみようかなと思います(とりあえず新シリーズの初回は見るつもりです)。